(仮文)
第1回:機械要素‐1(ねじ)
ねじの原理、構造、分類、部分の名称、規格等について理解する。ボルト、ナット等の締結部品と使い方について理解する。
第2回:機械要素‐2(軸、キー、継手)
軸の強さや軸径、応力集中対策等、軸の設計に必要な事項を理解する。キー、継手など、他部品との接続方法について理解する。
第3回:機械要素‐3(軸受)
軸受の役割、種類、選択方法を理解する。
減速機等で軸受の実用例を学ぶ。
第4回:機械要素‐4(歯車)
歯車の原理、種類と特徴、用途例について理解する。
例題に対して、強度計算については演習を通して理解する。
第5回:機械要素‐5(ベルト)
ベルト、チェーンを用いた伝動について理解する。
演習を通して、タイミングベルトの選定方法について理解する。
第6回:機械要素‐6(ばね)
コイルばねの種類、用途、選択方法を説明し、演習により設計計算を学ぶ。
第7回:材料選定
機械製作を行うための材料選定の考え方について学ぶ。材料を選定するためには、剛性・コスト・重量・耐環境性等、様々な要因を加味して決定する必要がある。本単元では、題材に応じて実際に材質を検討し、学生同士のディスカッションを行うことで、より理解を深める。
第8回:機械製図‐1(図面と線、投影法)
図面と線の使い分けを学ぶ。
図面テンプレートの内容を学ぶ。
第三角法による3面表示と部分表示やスケーリングを学ぶ。
CADによる3面図の作画法を学び、演習を行う。
第9回:機械製図‐2(断面図示法)
物体の中身を切断して表現する断面図法を学び、演習を行う。
全断面図のほか、部分断面、省略画法を使って、分かりやすい図面の作成方法を学ぶ。
第10回:機械製図‐3(寸法記入法)
寸法の記入方法、寸法補助記号、尺度変更を学び、演習を行う。
第11回:機械製図‐4(寸法公差とはめあい)
寸法公差・はめあいの必要性と種類、表現方法を学び、演習を行う。
第12回:機械製図‐5(機械加工、表面性状)
機械加工法と表面性状の関係、および図面での表現方法を学び、演習を行う。幾何公差の記入方法についても学ぶ。
第13回:機械製図‐6(ねじ)
ねじの種類と表現方法を学ぶ。
ねじ部品の代表として、ボルト・ナットおよび締結状態を作図する。
第14回:機械製図‐7(歯車)
平歯車の基本寸法の計算および表現方法を学び、演習を行う。
キーとキーみぞについても学ぶ。
第15回:機械製図‐8(軸、組立図)
軸の製図法と組立図の作成方法について学び、軸や軸受を含むユニットの組立図を作成する。
第16回:機械設計演習‐1(構想図)
構想図、計画図の位置付けと作成手順を学ぶ。
2軸アームの構想図を提示され、演習課題の内容を理解する。
第17回:機械設計演習‐2(計画図)
2軸アームの構想図から、第3者が部品図を作成できるレベルの計画図を作成する。
第18回:機械設計演習‐3(計画図、部品リスト)
前回に引き続き、計画図を作成する。
手配に必要な部品リストを作成する。
第19回:機械設計演習‐4(部品図)
自ら作成した計画図に基づいて、部品図を作成する。
第20回:3Dプリンタ基礎①
造形加工方法として、切削加工と造形加工の特徴を学ぶ。また3Dプリンタの歴史について、方式面から理解を深める。さらに3Dプリンタでは、方式により造形の制約を受けることがあるため、それらの留意事項についても学ぶ。
第21回:3Dプリンタ基礎②
現在広く使われている3Dプリンタの造形方式別に各造形材料の特徴を学び、製作する部品に適したプリンタ及び造形材料の選択を行う知識を身につける。また、3Dプリンタで主に使われるデータ形式についても学ぶ。
第22回:CAD図面作成①
第19回で作成した部品図を基に、3Dプリンタで出力するためのCAD図面を作成する。
第23回:CAD図面作成②
引き続きCAD図面を作成する。完成した学生は、実際に3Dプリンタで設計した部品を作成する。
第24回:CAD図面作成③+部品作製
引き続きCAD図面の作成及び3Dプリンタによる部品作成を行う。
第25回:モータ選定‐1(力学)
速度と加速度を、直線運動と回転運動について学ぶ。
力とトルク、質量と慣性モーメントについて理解する。
直線運動と回転運動の類似性を理解する。
第26回:モータ選定‐2(動力伝達)
減速機や各種の動力伝達機構を学ぶ。
これらの慣性モーメントへの影響と等価慣性モーメントについて理解する。
第27回:モータ選定‐3
演習教材として与えられる「減速機付きモータ」について理解する。
運動制御の基本となる、加減速パターンについて学ぶ。
設定した加減速パターンにしたがって、モータの仕様の適否評価の方法を演習する。
第28回~29回:製作演習
第18回に作成した部品リストにしたがって部品を確認し、組み立てる。
支給される減速機付きモータを組み付け、運転調整を行う。
第30回:総括
これまでの全体を総括する。
第1回:ガイダンス(授業の進め方)
現代のロボット機構やメカトロ化、ロボットの設計方法や機構の最適化について学ぶ。
第2回:ロボットの機構の構成
ロボット自由度、運動性能(作業領域、位置決め精度、速度、加速度)、作業別のロボットの特徴(塗装、溶接、搬送)について学ぶ。
第3・4回:ロボットの座標系の設定とDHパラメータ
基本回転マトリクスを使って、ロボットの関節に設定する座標系、固定座標、両者を結ぶDHパラメータについて学ぶ。MATLABを利用して基本回転マトリクスを学ぶ。
第5・6回:座標系変換マトリクス
ロボットの機構を表現するアームマトリクスの作り方を説明する。マトリクスの各成分の幾何学的な意味を学ぶ。MATLABを利用して座標系変換マトリクスを学ぶ。
第7・8回:ロボット順・逆運動学
ロボットの関節変位を与えた時の手先の位置・姿勢を求める順運動学、逆に手先の位置・姿勢を与えた時に関節変位を求める逆運動学を学ぶ。実際の産業用ロボットの例を学ぶ。MATLABを利用して順逆運動学の例を学ぶ。
第9・10回:ヤコビ行列
ロボットの関節変位と手先の位置・姿勢の関係を示すマトリクスを説明する。ロボットの微小変位の関係を示すマトリクスとしての利用方法を学ぶ。MATLABを用いてヤコビ行列の例を学ぶ。
第11・12回:速度解析と静力学
ロボットの各関節の速度と手先の速度・角速度の関係をヤコビ行列を用いて学ぶ。あわせて、手先に力やモーメントがかかった時の各関節にかかるトルクを求める方法を学ぶ。MATLABを用いて速度解析と静力学の例を学ぶ。
第13・14回:ロボットの動力学
ニュートン・オイラーの運動方程式について学ぶ。あわせて、ロボットの運動方程式について学ぶ。MATLABを用いて運動方程式導出例を学ぶ。
第15~17回:MATLABを用いたロボットの運動解析1
実際の産業用ロボットの設計例をもとに、ロボットの機構の実際(モータの容量、減速機、
アーム長、伝達系)を学ぶ。これをもとにコンピュータに運動モデルを構築する。
第18~20回:MATLABを用いたロボットの運動解析2
実際の産業用ロボットの設計例をもとに作った運動モデルに、軌道を与えて運動シミュレーションを行う。結果の考察を踏まえ、運動性能の良否(特異点などの認識)を学ぶ。
第21~23回:MATLABを用いたロボットの運動解析3
実際の産業用ロボットの設計例をもとに作った運動モデルで、搬送負荷を変化させた時の、モータ負荷の変化を求める。シミュレーションを繰り返してモータと減速機の最適な関係を学ぶ。
第24~26回:MATLABを用いたロボットの運動解析4
実際の産業用ロボットのMATLABによるシミュレーション結果をもとに目的に応じた制御系の設計法を学ぶ。
第27~29回:MATLABを用いたロボットの運動解析5
ロボットの機械要素を想定した、具体的な設計例を学ぶ。
第30回:まとめ
ロボットの設計法について纏める。
第1・2回:ガイダンス
「制御工学基礎」を復習しつつ、システム状態空間表現との関連を学ぶ。入力、出力、内部状態を考慮した状態空間の表現を記述する方法を理解する。
第3・4回:システムの状態空間表現
動的システムの数学モデルと状態空間表現を学ぶ。あわせて、現代制御に必要な数学知識(ベクトルおよび行列の各種演算)を学ぶ。MATLABを使用して状態空間表現された線形システムのインパルス応答、ステップ応答など時間応答を求める方法を学ぶ。
第5・6回:状態空間表現と伝達関数
伝達関数表現と状態空間表現の関連を学ぶ。伝達関数から状態方程式、状態方程式から伝達関数への変換を学ぶ。MATLABを用いて状態空間の取り扱いを学ぶ。
第7・8回:システムの応答と安定性
状態方程式の解法、システムの安定性の条件を学ぶ。極と漸近安定、極と過渡特性、部分分数分解、遷移行列を、MATLABを使って学ぶ。
第9・10回:状態フィードバックによる制御
状態フィードバックによるレギュレータ制御、極配置によるコントローラ設計を、MATLABを利用して評価する。
第11・12回:システムの可制御性と可観測性
可制御性の判別、多入力システムの極配置、アッカーマンの極配置アルゴリズムを学ぶ。MATLABを用いて可制御性と可観測性の評価を行う。
第13・14回:オブザーバの設計
同一次元オブザーバによる状態推定、可観測性、オブザーバゲインの設定、出力フィードバック制御を学ぶ。MATLABを用いてオブザーバの評価を行う。
第15・16回:サーボ系の設計
フィードフォワードを利用した目標値追従制御、外乱の影響、積分型コントローラを学ぶ。MATLABを使って追従制御、サーボ制御を学ぶ。
第17・18回:最適レギュレータ
最適レギュレータによる制御系の設計、リカッチ方程式、最適サーボシステムについて学ぶ。MATLAB を使って最適サーボシステムの構築法を学ぶ。MATLABを使って、予め用意されたロボットの動的モデルを対象に、最適レギュレータを評価する。
第19・20回:動力学と計算トルク制御
逆動力学モデルを用いた計算トルクのフィードフォワード制御を学ぶ。MATLABを使って、予め用意されたロボットの動的モデルを対象に、計算トルク制御を評価する。
第21・22回:力と位置のハイブリッド制御
軌道を正確に制御する軌道追従制御と、力センサーを利用して外力の情報をもとに力を制御する方法を併用するハイブリッド制御を学ぶ。MATLABを使って、予め用意されたロボットの動的モデルを対象に、ハイブリッド制御を評価する。
第23・24回:適応制御
ロボットの環境変化や負荷の大幅な変化に伴う動特性変動に対して、制御器の制御パラメータを適応的に自動調整する適応制御手法を学ぶ。MATLABを使って、予め用意されたロボットの動的モデルを対象に、適応制御を評価する。
第25〜28回:多関節ロボットを用いた制御系設計と実機評価
実際の多関節ロボットを想定して、これまでに学習した制御系設計を行い、評価を行う。
第29・30回:まとめ
ロボットの制御法と実際の応用について纏める。